死刑宣告を受けて
そして、にこにこしながら、こう告げてきました。
「うつ病ですね」
私には死刑宣告に聞こえました。
ですが、この時は正直「やっと楽になれる」と安堵したことを、今でも、はっきりと覚えています。
仕事からの解放。それしか頭になく、暗く何かネバネバしたものがくっついているのを、取り払いたい一心でした。
そんな私に、先生はにこにこしながら、こう言いました。
今日本で一番多い病気って知っている?
と、クイズを出してきたのです。答えはもちろん、うつ病だそうです。風邪より多いとのこと。
なので、そんなに深刻にならなくてもいいよ!と言ってくれました。
うつ病と聞いて、私の反応があまりにも深刻だったのでしょうか。気を使ってくれたのでしょうか。とにかく、ちょっとホットしました。
先生は続けてこう言いました。
うつ病なんて、このご時世しょっちゅうある病気で、周りにもいるでしょ?なので、そんなに気にしないこと。
とにかく、休むことですね。
休みたくなかったら、薬だけで治療する方法もありますが、どうしますか?
休むことに罪悪感を抱えていた私は、ちょっと躊躇しました。
休む=怠ける
と思っていたからです。
しかし、このままずるずると仕事を続けていても、仲間には迷惑になるし、思い切って休む選択肢をとることにしました。
休むって、どれくらいですか?
質問した私に、先生は
まあ、月単位だね。
じゃあ、診断書書いてあげるよ。まあ、最初は1か月にして、様子をみてから延ばすかどうかは考えよう。
との答え。
ああ、これが噂には聞いていた、うつ病の診断書かと思いました。
よく、テレビなんかで
みたいなナレーションがあったりしたのですが、私の場合は初診でもらえました。
今思うと、会社の保険士さんや、そこからのセラピー担当との面談などプロセスを踏んでいたのだからだと思います。
薬は出しておくから、朝夕きちんと飲むように。
とのことを言われました。
ほんとに効くのかなぁ、くらいのことしか頭になかったので、言われるがままにお願いしました。
ただ、睡眠薬は何となく抵抗があったので、次回に処方してもらうことにしました。
何か質問はない?
にこにこしながら、先生は聞いてきました。
うつ病の診断で、頭がパニックになっていたのですが、かろうじて
うつ病になったら、会社でどうなるのですか?
というと、
え?周りにいないの?そんな感じだよ。(会社によって、変わるらしい)
とのことでした。
上司になんて言おう。。。
今度は、このことで頭がいっぱいになってしまいました。。。
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この日記は、うつ病からの回復の記録(になるはず)です。
そして、他にも苦しんでいる方への励ましになればとも思いますが、そのような大それたことは考えず、まずは自分を見つめなおす一歩になればと思います。